子犬の成長は、人間の赤ちゃんよりも速く進むといわれています。
この春に子犬を迎えた、あるいはこれから子犬を迎える予定の皆さんに、今回から2回に分けて、健やかな成犬期を過ごすための準備期間である成長期について、知っておいてほしいことをご紹介します。
子犬の成長は驚くほど速い!?
子犬は、生まれてから約1年が成長期とされており、生後約2ヶ月齢までの「パピーステージ」と、約2ヶ月齢以降の「ジュニアステージ」の2段階に分類することができます。
そして犬は最初の1年半で、なんと人間の約20歳分の年をとるといわれています。
さて、ここでクイズです。子犬の成長スピードに着目しながら考えてみましょう。
Q.パピーステージの子犬の体重あたりに必要なカロリー摂取量の目安と、成長期に発達する身体部位の順番、正しい組み合わせは次のどれでしょうか?
- ①カロリー:成犬とおなじ 発達する部位:筋肉→骨→脂肪
- ②カロリー:約2倍 発達する部位:骨→筋肉→脂肪
- ③カロリー:約4倍 発達する部位:骨→脂肪→筋肉
A.正解は②「成犬のカロリー摂取量の2倍、骨・筋肉・脂肪の順に発達」です。
生後2か月齢までのパピーステージは、体が急激に成長する時期のため、カロリー要求量も高くなります。その体重あたりの量は成犬よりもはるかに高く、成犬の約2倍が理想的なカロリー摂取量です。
ここで注目して欲しいのが、発達する身体部位の順番です。 子犬はパピーステージで「骨」の成長のピークを迎え、ジュニアステージで「筋肉」、「脂肪」の順に成長してゆきます。そのため、脂肪組織が発達するジュニアステージで、パピーステージと同じような高エネルギーの食事を与えていると、肥満体質になってしまう恐れがあり、ジュニアステージに入ったらエネルギー摂取量を調整する必要があります。
子犬から成犬へと変化の著しい、1年の成長期。
その食事は子犬の成長に影響を及ぼし、またこの時期の食生活が、成犬になってからの体質に及ぼす影響も大きいのです。
そんな大切な時期だからこそ、成長段階における正しい食事やその摂取量をきちんと理解して、立派な成犬への道のりを応援してあげたいですね。